9月29日 コムズ(松山市男女共同参画推進センター)にて、
インターンシップを受け入れてくださった子育て家庭のご家族を
お招きして「報告交流会」を実施しました!
学生はグループで発表用のPowerPoint資料を作成し、
・訪問先のご家庭で過ごした内容
・インターンシップ前にもっていた共働き家庭へのイメージ
・インターンシップ後に変化した
・インターンシップで学び得たこと
を発表しました。
子育て家庭からは、
〇地元の複数の大学が連携したり、学生が地元での就職を考えたりすることは貴重な機会。
子ども達のふるさとが活性化する取り組みが少しずつでも進んでいて安心する。
○今年は男子学生が来てくれたことが新鮮だった。地域とかかわる視点について話せたことがよかった。
〇自分たちが大切にしている生活スタイルを理解してくれて嬉しかった。
〇学生からインタビューされたことで、普段の生活で話さないパートナーの考えが聞けてよかった。
○地元で就職を希望している学生とかかわれたことは、今後もどこかでつながりを持てる気持ちになり親しみがわいた。
などなど、たくさんの感想をいただきました。
熱のこもった発表で時間が大幅におしてしまい、交流の時間がとれず申し訳ありませんでした。
学生は子育て家庭のお子様たちとのつかの間の再会を喜んで、ほっこり和やかな報告交流会のでした。
ご協力いただきました、子育て家庭のみなさま、
お忙しい中、インターンシップ受け入れから報告会まで学生の学びにご協力いただき、
誠にありがとうございました。
【総 評】
松山東雲女子大学・松山東雲短期大学 非常勤講師 村山洋子氏
今回、学生たちは、子育てをしながら共働きをされている 8 組のご家庭を訪問させていた
だきました。学生たちが生まれた平成 10 年ごろを境に、共働き世帯数が男性雇用者と無業
の妻からなる世帯数を上回り、現在は勤労者世帯の過半数が共働き世帯となっています。
その意味でも今回のインターンシップは、学生にとって自分たちの身近な将来像を考え
る貴重な機会になったと思います。今回の訪問を通して、学生たちが仕事と家庭を両立する
ために重要だと学んだ点は、集約すると以下の 3 点になるかと思います。
・育児に関わる制度や社会資源の積極的な活用
・家庭や職場でのコミュニケーションの重要性
・自分(たち)の価値観を大切にする
「育児に関わる制度や社会資源の積極的な活用」については、訪問家庭の中に育児休業を
取得され、育児短時間勤務を利用されている男性がおられましたが、社会全体ではまだまだ
男性の育児休業取得率は低く、現状では約 5%にとどまっています。制度を利用したいと思
っても利用しづらい雰囲気が職場にあるなど、課題も報告されました。ただ参加した男子学
生が、自身は専業主婦の家庭に育ち育児は男性にとって厳しいと感じていたが、今回の訪問
を通して意識が変わり、子どもが生まれた時には様々な育児に関わる制度や社会資源を有
効に活用しながら共働き家庭を築いていきたいと語るなど、学生たちの意識が変わり、自分
の将来についてより具体的なイメージを持つという成果が見られました。
また、「働き方改革関連法」として 2019 年 4 月から年次有給休暇の確実な取得が企業に
義務付けられます。家族イベントのためにしっかり有給休暇をとるよう心がけている訪問
家庭も報告されました。新居浜市では「新居浜太鼓祭り」に合わせて有給休暇の取得促進を
図るように事業所に働きかける取り組みをしています。また、県内には男性の育児と仕事の
両立を推進している「イクメン企業」も多数あります。ファミリーサポートセンターを利用
されているご家庭もありましたが、現在県内に 10 か所以上開設され、病児、病後児の預か
りもあります。松山市ではファミリーサポートセンターの利用助成金制度もあり、これから
社会人となる学生にとって、制度や社会資源は今後ますます整備されていくと思います。ぜ
ひそれらを積極的に活用して仕事と家庭の両立を目指してほしいと思います。
続いて「家庭や職場でのコミュニケーションの重要性」ですが、学生たちは、訪問前は共
働き家庭は時間に追われ夫婦の時間、家族の時間が少ないのではと思っていたようですが、
それぞれのご家庭で、家族で過ごす時間を増やしたりコミュニケーションをとるために、テ
レビを見ない日を設けたり地域の活動に家族で積極的に参加したりするなど、いろいろ工
夫されていることが報告されました。自分たちがどのような生き方をしたいのか、どのよう
な家庭を築きたいのか夫婦で折に触れ話し合うことの重要性も認識したようです。同様に
職場においても、様々な制度を利用する際には周囲の理解が必要ですし、子育てに地域の力
を借りる際にも地域社会とのコミュニケーションは不可欠です。あらゆるシーンにおいて
コミュニケーションが重要であることを学ぶことができたと思います。
それは、「自分(たち)の価値観を大切にする」ことにもつながると思います。家事育児
はできる方ができる時にといった「ゆるさ」を大切にされているご家庭もありました。最新
の家電を積極的に使って家事時間を短縮し子どもと触れ合う時間を優先しているご家庭も
ありました。学生たちは自分にとって、夫婦にとって、家族にとって何が大切かを知る、そ
のためにもまずは自分の価値観をしっかり持つことの大切さを認識したのではないでしょ
うか。数年後には今回プロジェクトに参加した学生の多くが社会人となります。インターン
シップ体験から学んだことを生かし、そのうえで自分らしい仕事と家庭の両立を目指して
ほしいと願っています。
★子育て家庭訪問インターンシップ★募集は終わりました。
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仕事と家庭の両立を学ぶプログラム
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将来の「ワーク」と「ライフ」のバランスに展望を持つことを目標とした
インターンシッププログラムです。
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