地域コーディネーター養成講座・実践編の第4回目は、11名(男性1名、女性10名)の方にご参加いただきました。

今回は冒頭に「学祭視察の課題レポート」について、3グループへ分かれて共有の時間を持ちました。受講者それぞれが、“学祭、もしくは身近な学生とのふれあい”の感想について話し合い、全体共有で各グループから発表しました。

・学祭は、地域に開かれたお祭りのようなものから、学生自身が楽しんでいるタイプまで学校の特色が見て取れた。

・学生へ就職、結婚、子育てなどのライフイベントについてインタビューしてみると、女子学生は自分の就きたい職業で一生働く気持ちでいる、一方、男子学生は就職はするけれど、結婚や子育てなど将来のことは考えていない、という答えが返ってきて、男女の温度差を感じた。

などの意見が出ました。

 

今回の講座の目的は、地域コーディネーターとして具体的に、学生、地域(子育て家庭)と関わる際に必要なコミュニケーション技法を身に着けることです。その手法としてコーチングを学び、それぞれのかかわりを、より深いものにしていくことを目標としています。

コーチングとは相手から「気づき」や「答え」を引き出すコミュニケーション方法のことをいい、人が自己の強みや持ち味を最大限発揮することをサポートするコミュニケーション方法です。

講師の熊谷さんより、ジョブカフェ愛workに訪れる昨今の若者の傾向と、現在の就職活動の状況や就活を通して成長していく様子をご説明いただきました。

コーチング技法を活かした学生とのコミュニケーションで必要なことは

・信頼関係の構築

・自己理解のサポート

・目標設定のサポート

・主体性やモチベーション向上の支援

と、あげていただきました。人は自分の強み、価値観、興味などを、相手に聴いてもらえ、話すことにより気づきが生まれます。そのために地域コーディネーターには①傾聴→②承認→③質問→④確認する、という工程で学生を目標へ導くことが求められます。

人の行動や態度は目で見ることができますが、動機や価値観、信条などは見ることができません。目に見えない価値観や性格特性の理解に努め、目標とする結果へ導くサポートする手法を理論とワークで学びました。

 

◆コーチングスキル「傾聴」

“相手の関心に関心を持つ” 言葉だけでなく表情や感情も共感し受容する→信頼関係をつくる。

◆コーチングスキル「承認」

相手の“行為”、“成果”、“存在”を認めることで行動促進につながるパワーを引き出す。

◆コーチングスキル「質問」

相手にフォーカスした質問で可能性や自発性を引き出し、行動を選択する。

◆コーチングスキル「確認」

選択した行動を確認し、行動したことから学びを引き出す。

 

受講者同士が2人組のペアとなり、

①傾聴のワーク→感想の共有

②傾聴・承認・質問・確認のワーク→感想の共有

をそれぞれ体験し学びを深めました。

 

講座後の受講者アンケートでは

・相手とのコミュニケーションを意識して話していくことで、話が通じた、共有できたと感じた。

・(コーチングを)日頃のコミュニケーションにも活かし、コーチングスキルを身につけたい。

などの感想が寄せらせました。

 

終わりのあいさつに加えて、次回(第5回)の講座スケジュールのワークライフバランス先進企業(株式会社ヴァンサンカン)の視察と事例発表(愛建電工株式会社、他1社)であることを伝えて終了しました。