地域コーディネーター養成講座・実践編の第3回目は、11名の方にご参加いただきました。
第3回のこの講座では、NPO法人子育てネットワークえひめの山本由美子さんから「子育て家庭と子育て支援事業の関わり」についてお話いただきました。
まず、行政が取り組む子育て支援事業について概要をご説明いただきました。国の子育て支援にはどのようなものがあるか、地域(えひめ)では具体的にどんな支援があるかを教えていただきました。核家族化が進み、少子化の時代になり増えてきた支援もあります。赤ちゃん訪問に代表される「訪問型」、グループで学ぶ「学習型」「グループ支援型」、児童館、公民館などの「居場所交流型」、利用者のニーズに応じた情報提供や支援紹介をする「利用者支援」などが充実してきている現状があるそうです。
次に、現代の子育て当事者が抱える課題や悩みを伝えていただきました。
◎時代の流れとともに、母と子が2人で過ごすことが増えてきており、地域の中に親子が集まる場が必要。
◎現在は、子どもと関わったことがない人、子育て経験をしたことがないままに親になるのがほとんど。出産後、初めて子どもを抱っこする人が多い中、不安を抱える親は子育ての見通しがつかず悩んでいる。
◎母を責めてはいけない、教えてあげないとわからない。言葉かけの仕方も大切で、上から物を言ってはいけない、信頼関係ができないと伝えることはできない。
◎日常会話の中で大丈夫だと安心したり、他人と共感したりすることで親は救われ、自信になる。色んな人との関わりやつながりがあるからこそ、大きな視野をもつことができる。
◎少子化の時代だからこそ、地域の役割は大きくなってきており、違いを受け止めて寄り添うことのできる人が必要である。
というメッセージが伝えられました。
最後に、「地域コーディネーターの役割とは」をテーマに参加者全員で意見を出し合いました。
・えひめで子育てすることの利点(人が親切で、人とのつながりがあって子育てしやすいことなど)を伝える
・学生がライフプランを描くことに寄り添う
・子育てのマイナス面だけでなくメリット、幸福感を伝える
・学生が多様な価値観にふれるサポートをする
・傾聴し、共感すること
・客観的で謙虚な姿勢をもちつつ、質問などで引き出す力を持ち合わせる
・企業情報や子育て支援などの知識や情報をもつ
・時代の流れに対応し、自分自身も柔軟に変化する
・PDCAサイクルによって活動の振り返りをする
※計画(plan)、実行(do)、評価(check)、改善(act)のプロセス実施
・活動することで学生も地域コーディネーターも発展できることを目指す
など、様々な意見が出てきました。
今回の受講者アンケートでは、
・みんな同じように悩んでいた。色々なサービスが次々とできていることを知った。
・(地域における自分の役割を)イメージできるようになり、今後の自分の目標も見つかった。
・子育てサポートを漠然とは知っていたが、深めることができてよかった。
・子育て情報はまだまだ周知不足である気がした。保護者が情報をキャッチできるサポートが必要だと思った。コーディネーターは人の心を読み、受け止める力も必要と感じた。
などの記述をいただきました。
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